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コスト解析ウィジェット

コスト解析ウィジェットを使用すると、作成する各フィーチャにコスト係数を割り当てることができます。これらのコストは、自動的に計算され、全体のプロジェクト コストまたはイベント コストが提供されます。追加のコスト係数を適用したり、データにキャプチャされていない係数に基づいてコスト全体をスケール処理したりできます。各レイヤーの編集テンプレートにコストを割り当てることができます。また、コストは、フィーチャが作成されるエリアによって個別に設定することができます。

設定の構成

このウィジェットは、アプリの起動時に自動的に開くように設定できます。この機能を有効にするには、ウィジェットで [アプリの起動時にこのウィジェットを自動的に開く] ボタン ボタン アプリの起動時にこのウィジェットを自動的に開く をクリックし、ボタンを深緑色に変えます。

  1. ウィジェット上にマウス ポインターを合わせて、[このウィジェットを構成] ボタン このウィジェットを構成 をクリックして、構成プロパティ ダイアログ ボックスを開きます。
  2. ウィジェットをカスタマイズするオプションをオンにします。各設定の説明を次に示します。
  3. 設定を構成したら [OK] をクリックして、ダイアログ ボックスを閉じ、変更を適用します。

コスト解析ウィジェットの構成には、一般設定プロジェクトの設定レイヤー設定コスト解析情報その他の設定の 5 つのセクションがあります。

一般設定

[一般設定] には次のようなオプションがあります。

  • [計測単位] - コスト解析対象のフィーチャの長さと面積の表示に使用する計測の基準です。
  • [計測シンボル] - コストを表示します。
  • [コストを丸める] - プロジェクトの最終的に丸められたコストです。
    備考:

    個々のライン アイテムは丸められません。丸められるのは、最終結果だけです。

  • [プロジェクト エリアのタイプ] - フィーチャでスケッチを行うと、プロジェクト内のすべてのフィーチャの境界が作成されます。この設定を使用して、求めるエリアのタイプを特定します。

プロジェクトの設定

[プロジェクトの設定] には次のようなオプションがあります。

  • [コスト解析のジオグラフィの定義] - このオプションを使用すると、ユーザーはジオグラフィに基づいてフィーチャ テンプレートのコスト方程式を設定できます。
    • [コスト解析ジオメトリ レイヤー] - プロジェクトが複数の異なる対象エリアから構成されており、これらのエリアに複数の異なるコストが関連付けられている場合は、ここで指定します。このレイヤーはポリゴンでなければなりません。
    • [ジオグラフィにラベル付けするフィールド] - 表示するコスト解析ジオメトリの説明フィールドです。
  • [プロジェクトの保存] / [読み込み設定機能] - これらのテーブルとレイヤーを構成することで、プロジェクトの保存または読み込みができます。
    備考:

    これらのタブの設定はオプションです。これらのパラメーターを一切指定しなくても、マップ上にスケッチするフィーチャのコスト解析ができます。スケッチされたすべてのフィーチャの最終コストも提供されます。プロジェクトは保存されないため、アプリを再起動すると、コスト情報がすべて削除されます。

    • [プロジェクト アセット テーブル] - このテーブルを使用すると、描画されたすべてのフィーチャがコスト解析ジオグラフィとともにプロジェクトに関連付けられるため、いつでもプロジェクトの再読み込みができます。
    • [プロジェクト乗算追加コスト テーブル] - このテーブルには、リベート、クレジット、スポンサーシップ、レンタルなど、フィーチャに関連付けられていないコストが保存されます。
    • [プロジェクト レイヤー] - これは、プロジェクトの正味コスト/総コストを含む、プロジェクトの詳細を保存するポリゴン フィーチャ レイヤーです。
    • [ポイント レイヤーの重心] - このポイント フィーチャ レイヤーは、プロジェクト レイヤーの重心に基づいて自動的に生成されます。

レイヤー設定

このタブは、マップ内のすべてのレイヤーを表示します。どのレイヤーを編集して、プロジェクトのコスト解析に使用するかを選択できます。編集可能なレイヤーがない場合は、[編集可能] チェックボックスが使用できません。必要に応じて、属性設定を構成して、プロジェクト フィールドを対応するレイヤー フィールドにマッピングできます。

コスト解析情報

  • [フィーチャ テンプレート] - [レイヤー設定] タブで編集を有効にしたそれぞれのレイヤーが個々のテーブルとしてここに表示されます。対応するレイヤーのフィーチャ テンプレートごとに 1 つの行があります。これにより、各フィーチャ テンプレートを個別にコスト解析できます。それぞれに異なる [ジオグラフィ] または [シナリオ] を設定している限り、同じフィーチャ テンプレートを複数設定することができます。
  • [コスト方程式] - ここで各フィーチャ テンプレートのコストを定義します。

    100 などの固定数を設定できます。このフィーチャ テンプレートからフィーチャにスケッチするたびに、ライン アイテムに 100 が表示されます。このテキスト フィールドは、数式もサポートします。さらに、複雑な条件式を構築するためにアクセスできる組み込み変数があります。この組み込み変数には、フィーチャの長さまたは面積を取得するための {MEASURE}、すべての同じ描画フィーチャの長さまたは面積を取得するための {TOTALMEASURE}、すべての同じフィーチャの数を取得するための {TOTALCOUNT} があります。「{MEASURE} * 100」といった条件式を構築できます。ラインを描画すると、このウィジェットでラインの長さが 100 倍されて、そのフィーチャのコストが計算されます。

  • [ジオグラフィ] - [プロジェクトの設定] タブでコスト ジオグラフィを指定した場合は、このドロップダウン リストに別個のレコードが表示されます。

    [ジオグラフィ] オプションを使用すると、地域別にコストを定義できます。たとえば、火災の危険性が高い地域と低い地域からなるコスト解析ジオグラフィがあり、電柱のフィーチャ レイヤーがあるとします。電柱のフィーチャ テンプレートは材料に基づいており、値の 1 つは木です。火災の危険性の低い地域では、コストを x に設定します。ここで、x は電柱の基本コストです。火災の危険性が高い地域では、木製の電柱は耐火処置を実施する必要があるため、その値を 2x に設定します。ジオグラフィでコスト解析を分類する場合、各フィーチャ テンプレートに、「なし」というケースを設定する必要があります。これは、スケッチがコスト解析ジオグラフィの範囲外に分類されても、コストを関連付ける必要がある場合に備えるためです。

  • [シナリオ] - シナリオの動作はジオグラフィと似ていますが、空間コンポーネントがありません。別々のコストを必要とする複数の使用例がある場合は、シナリオが役に立ちます。シナリオを管理するには、[シナリオの管理] ボタンをクリックします。

    たとえば、ルートの木を刈り込む場合、複数の契約業者をシナリオとして定義して、契約業者 1 が木を刈り込むコストを x とし、契約業者 2 が木を刈り込むコストを y とします。これらの契約業者がシナリオとして追加されます。異なるコスト解析ジオグラフィに同じシナリオを設定できます。この例では、契約業者 1 が火災の危険性の高い地域と低い地域の両方で刈り込みを行うことができます。

  • [アクション] - 行の削除またはコピーが可能です。

その他の設定

プロジェクトの統計情報を把握する必要がある場合は、その他の設定を使用して、これらの計算を構成します。

  • [統計情報] - すべての新しいプロジェクトに維持する統計情報を定義できます。このウィジェットの使用中に新しい統計情報を作成することもできます。これらの統計情報は、アプリケーションが再読み込みされると保存されず、失われます。
  • [追加プロジェクト コスト] - すべての新しいプロジェクトに維持する追加プロジェクト コストを定義できます。

コスト解析ウィジェットの使用

次の手順に従って、コスト解析ウィジェットを構成します。

  1. [コスト解析] ウィジェット ボタン コスト解析ボタン をクリックします。

    [コスト解析] ウィンドウが表示されます。

    [コスト解析] ウィンドウ

    このウィジェットの上部には、[フィーチャ モード] を使用してマップ上にスケッチまたはコピーできるフィーチャが表示されます。中央のセクションには、マップ上に描画されたフィーチャのリストと各アイテムのコストが表示されます。このセクションには、設計作業の総コストも表示されます。また、このセクションでは、設計の統計情報を定義することもできます。ボタン セクションには、[戻る] ボタンと [更新] ボタンがあります。[戻る] ボタンをクリックすると、1 つ前のウィンドウに移動し、[更新] ボタンをクリックすると、このウィジェットが更新されます。

    備考:

    [更新] をクリックせずにアプリの再読み込みを行った場合、これらのフィーチャは元のフィーチャレイヤーにまだ残っています。残っているフィーチャを削除するには、編集ウィジェットなどの別のウィジェットを使用する必要があります。

  2. ガス会社のプランナーとして、Cortez Ct, Naperville, Illinois, 60563 に所在する新しい地域にガス サービスの提供を拡張する場合の推定コストを知りたいと思っています。フィーチャ テンプレートの選択を使用して、[PVC プラスチック] の管を選択し、黄色の経路でスケッチします。ガスの本管を設置するコストが 200 万ドル以上であることが結果に示されます。

    [PVC プラスチック] の選択

  3. 新しい地域にサービス提供を拡張するため、新たにサービス提供を拡張する分だけ容量を増やす必要があります。[PVC プラスチック] の管を選択して [フィーチャ モード] ボタン フィーチャ モード をクリックします。新しく拡張する地域のすぐ北東にある本管を選択します。

    選択された北東の本管

  4. 選択したフィーチャをすべてコピーするか、コピーしないフィーチャをオフにします。フィーチャを個別に作成するか、1 つのマルチジオメトリ フィーチャを作成するかを選択して、フィーチャのコピー方法を決定します。この結果が現在のコスト解析プロジェクトの [PVC プラスチック] フィーチャにコピーされます。

    [PVC プラスチック] フィーチャにコピーされた結果

    これで、新規にコピーされたフィーチャがコスト解析プロジェクトに組み込まれ、このプロジェクトの総コストが 320 万ドルに上がりました。

  5. この設計は割引の適用対象です。割引を適用すると、プロジェクトのコストがどれだけ節約されるかを求めるには、[アセットのアイテム] 矢印をクリックします。

    [アセットのアイテム] 矢印

    コスト アイテムの詳細なビューが表示され、コスト方程式を編集できます。

  6. [パイプ] を展開します。
  7. 右側の [集約] ボタンをクリックします。

    [パイプ] を展開して [集約] ボタンをクリックする

    ウィンドウが表示され、ここでプランナーは、このレイヤーに最初に設定されたコスト方程式を上書きすることができます。

  8. 値を {MEASURE} * 100 から {MEASURE} * 900 に変更して 100 ドルの割引を適用し、[OK] をクリックします。

    新しいコスト方程式

    これで、本管の新しいコストと設計全体の新しいコストを確認できるようになりました。

    本管の総コスト

    総コストが 320 万ドルから 290 万ドルに下がりました。見積もりはこれで終了しました。プロジェクト マネージャーとこの結果を共有して、次の手順について話し合うことができます。