カスタム アイデンティティ ストアのユーザーとロールを使用して ArcGIS Server のセキュリティを強化できます。
備考:
カスタム アイデンティティ ストアは 10.7 で廃止になりました。推奨されるセキュリティ構成については、「ArcGIS Server でのアクセスと認証」をご参照ください。
このために、ArcGIS Server には Java インターフェイスが用意されており、このインターフェイスを拡張してユーザーとロールの管理機能を定義できます。この機能により、Java 経由でアクセスできる任意のカスタム アイデンティティ ストアを使用して ArcGIS Server のセキュリティを構成できます。たとえば、リレーショナル データベース システムを、データベースの JDBC (Java Database Connectivity) API を通じてカスタム アイデンティティ ストアとして使用します。
Java を使用してカスタム アイデンティティ ストアを構成する主な手順は、次のとおりです。
- Java 開発環境を設定します。
 - アイデンティティ ストアを Java に実装します。
 - カスタム アイデンティティ ストアを ArcGIS Server に配置します。
 - カスタム アイデンティティ ストアを使用するように ArcGIS Server を構成します。
 
Java 開発環境の設定
- ArcGIS Server を開発環境にインストールします。
 - 新規の Java プロジェクトを適切な Java IDE に作成します。
 - 次の Java ライブラリをプロジェクトのビルド パスに追加します。
- <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\framework\lib\server\arcgis-admin.jar
 - <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\framework\lib\server\arcgis-common.jar
 
 - 次のインターフェイスを実装する新しい Java クラスを作成します。
- com.esri.arcgis.discovery.admin.security.UserStore
 - com.esri.arcgis.discovery.admin.security.RoleStore
 
備考:
Java のドキュメントについては、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\help\samples\java\javadoc\index.html をご参照ください。
 
アイデンティティ ストアの Java への実装
UserStore および RoleStore インターフェイスのメソッドを実装します。サンプル実装については、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\help\samples\java\CustomFileStore\ をご参照ください。
カスタム アイデンティティ ストアを ArcGIS Server に配置します。
- カスタム アイデンティティ ストアの実装を *.jar ファイルにまとめます。
 - ArcGIS Server プロセスを停止します。
 - カスタム アイデンティティ ストア *.jar ファイルおよびその他の追加 Java ライブラリを <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\framework\lib\server\ フォルダーに配置します。
 - ArcGIS Server プロセスを開始します。
 
カスタム アイデンティティ ストアを使用するように ArcGIS Server を構成します。
- ArcGIS Server Administrator Directory を開いてログインします。
 - [security] > [config] > [updateIdentityStore] の順にクリックします。
 - User Store の構成を JSON 形式で入力します。構文は次のようになります。
{ "type": "JAVA", "class": "Fully qualified Java User Store class name", "properties": { "Property One": "value", .... "Property X": "value" } }タイプとクラス パラメーターは必須です。個々のストア プロパティはオプションであり、カスタム アイデンティティ ストアの実装に依存します。たとえば、必須パラメーターが実装にハードコーディングされている場合は、プロパティを指定する必要はありません。
{ "type": "JAVA", "class": "Fully qualified Java User Store class name", "properties": {} } - Role Store の構成を JSON 形式で入力します。構文は次のようになります。
{ "type": "JAVA", "class": "Fully qualified Java Role Store class name", "properties": { "Property One": "value", .... "Property X": "value" } } - [update] をクリックして構成を保存します。